スチール棚は「上段よりも下段に重いもの」を載せるが基本
スチール棚に載せた荷物やスチール本棚への本・書籍の正しい載せ方の基本は、下の段に重いものを載せ、上の段にはより軽いものを載せる、です。
転倒防止のための正しい載せ方
スチール棚・スチール本棚の1段あたりの耐荷重は、種類によって様々で、40kg〜500kgまであります。
それぞれ、スチール棚の上に載せるもの、つまり積載物は耐荷重によって、本や書籍・書類、ファイルボックス、衣類、事務用品、大小の什器、音響機器、電機機器・部品、工具類、タイヤ、金属製の重量物等、異なりますが、すべてに共通する正しい載せ方というものがあります。その正しい載せ方というものは、基本的なことですがとても重要で、以下のとおりとなります。
上段よりも下段に重いものを載せる
上段に、下段よりも重たいものを載せると、スチール棚の重心が上の方に偏り、転倒しやすくなる恐れがあります。
下のような転倒防止部材でしっかりと壁や床を固定して倒れる力を弱くしたとしても、地震が起こった場合は、スチール棚自体の転倒は無くても、積載した荷物が落ちてきます。
耐震防止金具 (壁固定金具) 75型
激しく揺れて、載せている荷物が落ちてくる際、人間の頭よりも高い位置にある積載物が重たいものであれば、最悪、重症化しかねません。
そういった意味でも、スチール棚に収納する時にはできるだけ、下の段に重いもの・上の段に軽いもの、という選別が必要となってきます。
なお、積載した荷物の落下を防ぐには、落下防止バーというパーツがありますので、それを導入する必要があります。
落下防止バー のページ
本棚では上段:文庫本、下段:大型本や雑誌類
本を収納するスチール本棚(スチール書架等)の例にとってみます。
本の分類とスチール本棚の収納ルールでも書いていますが、本の種類も多岐にわたり、サイズはもちろん重量も様々です。
大きさが大きいものが重いというのが基本ですが、辞書等の分厚い書籍は、重量もかさみます。
スチール本棚内の収納では、以下の順番が正しい載せ方の一例となります。 ※下段から上段へ、重い順
- 大型本
- 雑誌類
- 辞書
- ムック
- 単行本
- 漫画
- 新書本
- 文庫本
段を追うごとに重さを調節
スチール本棚の順番のように、上から下に段を追うごとに重さを重くしていくのが理想的ですが、段数にも制限があり、1段あたりの高さ(有効高)サイズも決まってくるため、なかなか難しいのが現実です。
ただ、下段を重くするということを意識するだけでも、スチール棚自体の重心は安定するはずです。
天災は忘れた頃にやってくると言われますが、スチール棚等の収納棚に関する「上段よりも下段に重いものを載せる」も、はた気づくと忘れがちとなります。
こうした防災意識は意識的に心がけるようにしておきたいことでもあります。